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2012-08-11

120804 大高山・天狗平

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幻の天狗池を目指して

群馬県北部、長野との県境のほど近くに野反湖という人工湖がある。よく野尻湖と間違われるが、野反湖である。その野反湖の西方、志賀高原への続く県境稜線上に大高山はある。地図を見ると、山頂から南に緩やかな斜面が開け、近くには天狗平と呼ばれる平坦地を従えてなかなか興味深い。いつかは滑りに行きたいと思っていたが、ふと夏はどうなっているのだろうかと考えた。

少し調べてみると、天狗平には池があるらしい(地図にもある)。しかし天狗平への道は廃道になっていて、藪が深くて近づきがたいということだった。夏の藪は勘弁だが、ネットでもいくつか天狗平へ行った記録は見かけるし、さほど距離も標高差も無いので、大高山に行くついでに天狗平に足を延ばすことにした。

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大高山へのアプローチは野反湖側からが一般的と思われるが、冬の偵察を兼ねているため、小倉口からとした。白根開善学校の先の林道ゲート脇に車を止め、まずは約2.5キロの林道歩きとなる。

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林道はよく整備されて路面状態も良く歩きやすい。登山口まで40分ほどだが、MTBで行けば時間を短縮できるだろう。

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周囲には背の高い木が覆い茂り木陰でとても気持ち良かった。

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地図には無い林道の分岐点の近くに登山口はある。ここから鷹巣尾根を一ッ石経由で県境稜線に出る。しかしこの登山道は25000分の1地形図には載っていない。逆に地形図に載っている登山道は跡形もなく廃道になっているようだ。

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道は激坂とはいわないまでも、ある程度斜度をもってずっと登りつめていく。道跡はしっかりしているものの、やや左右のクマザサがうるさい。やはりあまり多くの人には歩かれていないようだ。樹木はカラマツと広葉樹の混成林で、冬に歩いても楽しそうだ。

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ところどころ尾根上の小ピークでは展望が開ける。

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道を横切るようにあった木の根。ちょうどよいステップなので踏まれてしまうことが多そうだが、しっかりと苔生している。これも訪れる人が少ないからなのか。

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時折回廊のような道が現れ、心が和む。

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一ッ石の手前からは展望のよい急登となる。白根山が見えるはずだが、残念ながら雲の中。予報では午後にかけて北東気流により雲が湧きやすくなると言っていたが、早くもその兆候が出てきたらしい。

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登山口から約1時間で一ッ石に到着。ここは南東側の展望が開けている。このピークからミドノ沢に落ちる斜面は開放感があってすばらしい。滑りたくなった。

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あれが天狗平のようだ。池のある場所は手前の小高い丘の影でわからない。

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一ッ石から細かいアップダウンを繰り返し県境稜線到着。

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ここからも道の状況はあまり変わらなかった。迷うほどではないがクマザサが深く、レインパンツを穿かないと露でズボンがびちゃびちゃになる。

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標高1937mの小高山を越えて、ようやく大高山が現れた。このころには雲は濃くなり、頂上が見え隠れする程度になってきた。

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小高山と大高山の間のコルに天狗平への分岐があった。というか、標識だけはあった。しかし、標識の指す方向に道はない。ただ藪が広がっているだけだった。付近を少し歩いてみたが、道らしき跡は無い。正直ちょっと萎えたが、まずは大高山に登ってから考えることにした。

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コルからは広大な笹原を登り、シラビソ林を抜けると頂上だった。頂上は道幅がちょっと広がっている程度で広くはない。

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展望は南側が開けている。しかし今日は雲が多く、この程度。ここで少し早いお昼にしようかと考えたが、やはり天狗平まで行ってみることにした。

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大高山の下りから天狗平(左)と小高山(右)を望む。辿りつけるだろうか。分岐に戻っても、やはりどこからアプローチすればよいかわからなかった。それでもとにかく南に下って行けばいずれは当たるだろうと思い、適当に下ってみた。

背丈より高いクマザサの海だった。足元の斜度もよくわからない。とにかく前へ進む。時々灌木が混じって鬱陶しい。獣道もいくつかあったが、ばったりと出会うのも嫌なので使わなかった。

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20分ぐらい格闘して、ようやくゴールが見えた。

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天狗平一帯は膝丈の笹原になっていた。緩やかな山々に囲まれたすばらしい場所だった。早速、池のあるほうに行ってみたのだが...

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残念なことに池は干上がっていた。それでも、一帯は日当たりの良い場所であるにもかかわらず苔の絨毯が広がっており、水気が多いことを示している。もう少し早い時期であれば、水を湛えている姿が拝めたかもしれない。

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来てよかった。別天地好きとしては堪えられない場所だ。

昼食後、周辺を少し観察してみることにした。

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よく見ると池の周囲に道のようなものが見えるが、行ってみると道ではなく、笹の枯葉が幾重にも重なってフカフカになっていて、これが幅50センチぐらいの帯になっている。そしてこの帯を境に池側には笹は少なく、イネ科の植物が主体となっている。

想像するに、雪融けが進んで池が出来る春先は、池の大きさはこの帯まで広がっているのではないだろうか。ちょうど波打ち際になることから、そこに笹の枯葉が堆積している。そして毎年水没するところには笹は進出しにくいのだろう。となると水深1.5mはある立派な池が出現していることになる。

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枯れた池の中心部に行ってみると、そこには火山性の岩石がゴロゴロしていた。この界隈の山々はどこも古い火山なのだろうから当たり前といえばそうだが、この山に入って火山を想起させるものはほとんど見かけなかったので新鮮だった。

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天狗平は東西に細長いのだが、東の端にも似たような円形の窪みがあった。しかしこちらは草で覆われていて、池になるのかどうかはわからない。

そもそもこの天狗平には湿地帯によくあるような草花はほとんど見られない。池の周辺以外はほぼ笹で埋め尽くされている。かつては湿地帯が存在し、池も通年存在していたものの、乾燥化が進んだのかもしれない。

お隣の野反湖(人工湖)ができる前はあの一帯は湿地帯で、野反池なる池が存在したと聞く。そして年々その規模が小さくなり池が湿原に変わり、やがて原野になっていったそうだ。

今後さらに乾燥化が進めば、いずれはここも背の高い笹薮になってしまうのだろうか。

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結局1時間半ほど長居をしてしまった。名残惜しいが帰路につくことにした。

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帰りの藪漕ぎはそれほど苦労しなかった。行きで周辺の地形が少しつかめたので、登りやすいルート取りができた。やはりかつての登山道に沿うのが一番楽だった。

無事登山道に復帰し、あとは来た道を戻った。池を見ることはできなかったが、とても有意義な山行だった。次はぜひ池のある時期に、そして冬はテン泊で滑りに来たいと思う。

最後にトラックデータ。

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コメント

夏藪はお任せしましたーーー。

冬なら、野反湖畔にBCを設置して近場の山を軽く登り、翌日に白砂山南斜面を滑るのはやってみたいプラン。オプションで、不帰ばりの急斜面を有する八十三山というのもある(怖いけど)。

投稿: えむとら | 2012-08-11 19:04

>えむとら

ども。夏藪は萎える。あんまりやりたくないなぁ。

冬の野反湖はスノーモービルの存在が気になるんだよね。八間山とかは頂上まで行っちゃうらしいし。
白砂山も八十三山も帰りの登り返しが核心ぽいね。

投稿: ritz | 2012-08-12 00:03

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