超軽量BC用ポール -Broad Peak Carbon Pole-
今現在使っているBC用ポールは、Black Diamondのアルミ2段ポール。かれこれ8年ほど同じ物を使っている。とにかく頑丈で、折れてしまったのは過去一度だけ。八甲田のモンスターを突っついて抜けなくなり、無理な方向に引き抜こうとした時だ。すぐに同じ物を買い、残った1本は予備に取ってあるが、いまだに出番はない。
そんな信頼をおいているアルミポールだが、ひとつ不満を挙げるとすれば、スウィングウェイトの重さだろう。通常ハイクアップしている時には気にならないが、ツリーランなどでショートターンを刻むとき、どうもモッサリする。ちょっと気になるところではある。
まぁ、それもどうしようもない欠点ではないし、同社のフルカーボンポールとて数十グラムしか変わらない。買い替えるメリットは無いと考えていた。しかし昨シーズン、何気なく海外のサイトを徘徊していると、軽量ギアの雄、Dynafitから超軽量ポールが出ていることを知った。
Broad Peak Carbon Poleといって、1ペアの重量が380gという。一般的なテレスコポールが550~650gというのに対して驚異的な軽さだ。軽さとともにポイントとなったのがロック機構。Black Diamondのフリックロックと似た機構を採用している。個人的にスクリュー式は操作が面倒で扱いづらい印象があり(以前ライフリンクのを使っていた)、フリック式が絶対条件だった。
この製品は日本には正規には流通していないようだ。このたび海外通販する機会があったので、合わせて購入してみた。日本円で約12,000円。安くは無いがバカ高いわけでもない。
ポールの全貌はDynafitの製品ページを参照してもらうことにして、細かい部分を紹介する。
ロック部のアップ。赤いレバーを起こすことで伸縮操作が可能になる。
しかし、BDと違うのはレバーを解放しただけでは伸縮できない。
少し力を入れてレバーを押し上げないとならない。よって、下部シャフトをしっかり握って操作しないとうまくいかない。慣れるまではちょっとコツがいる。この写真の例でいうと、左手はレバーを押し込む動作をせずに指を固定し、右手でグリップを手前に回転させるようにするとよい。
レバーを押し上げなければいけない理由がこれ。フリクションではなく、ポールに刻まれた溝に突起が噛んでロックする仕組みなので、それを解除する必要がある。ちなみに溝は2.5cmごとに刻まれているので、調整可能な長さも2.5cmステップとなる。
カタログ上では長さは115cm~145cmとあるが、実際には100cmまで縮めることができる。正確には収納時に100cmになると言うべきか。100~115cmの間は細かい調整ができないので、正確な長さ表記は100, 115~145cm(2.5cmステップ)となる。100cmでも普通に使えるので、急斜面の登りで活躍しそうだ。
石突きはアルミ製になっている。最近、ビンディングはRadical FTを使っているので気にならないが、以前の回転式のヒールライザーの操作でこねくり回して使うと強度的にどうだろうか。
下部シャフトは真円ではなく、一部の面が平になっている。これは、ロック機構の溝が全周にわたって刻まれておらず、上下シャフトを常に同じ向きにする必要があるためだ。
グリップは固いスポンジ素材でできている。フィット感は悪くない。ただ長期に使っていくとへたりが出てくるかもしれない。
ストラップはバックルを使っていないものの、長さ調整は可能だ。
重さは1本192g。広告に偽りなしだ。普段ゲレンデで使っているカーボンポール(115cm)が220gあることを考えると驚異的だ。まぁ、強度とのトレードオフなのは明らかだが。
振ってみた感じはやはり軽い。心もとない軽さともいえる。何しろ強度が気になるので、最初はゲレンデで、そしてショートハイクで使っていきたいと思う。しばらくはアルミポールと併用する予定だ。
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コメント
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私も使用して居ました。緩むのが欠点。
そして現在は、今も青のBDフリックロックポール。
壊れないので…。
投稿: HOKUTEN | 2012-11-20 01:57
>HOKUTENさん
どうもです。フリックロック式は一回固定力を調節してしまえば、あとは気を使うことなく毎回同じ力で締められるのも利点ですね。
壊れないのは大きな長所だなぁ、やっぱり。ロングツアーの途中で折れたら心も折れそう。そういうわけで、コレもちょっと不安なのですが、あまりの軽量さに買ってしまいました。どうなることか。
投稿: ritz | 2012-11-20 02:22