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2014-04-03

140401-03 櫃取湿原・青松葉山 -第3日-

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里へ。

2日目の夜はさほど冷えず。初日に気になった背中の冷えはあまり感じなかった。ダウンキルトの両端から冷気を入れないように、体に巻きつけて使ったのも良かったのかもしれない。

ただ、昨晩からの風は一晩中収まることは無かった。テントが揺さぶられるほどではないが、上空の風が樹木を唸らせ続けていた。

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最終日。今日は里へ降りる。登りはほとんど無いが、距離は長い。どんな植生でどこまで雪があるかも不明だ。状況によって行動時間が大きく変わる可能性があった。帰りの汽車(電車ではない)の時間もあったので、余裕を持って午前6時出発と決めた。

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出発の時間になってもガスは晴れなかった。まぁ、今日は滑りの日ではないので問題は無い。2日間とも晴天だったので、むしろ幻想的な森歩きができるのは好都合だった。雪は硬く、シールをつけて歩き出す。テント場から一旦山頂方面に進み、縦走路に乗る。あとはひたすら稜線を繋いでいく。

ウェットな空気はいい意味で心を沈ませる。視界的にもガシガシ歩く気にもなれず、ゆっくりと歩いていく。

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しばらく歩いていると、時折うす雲を通して太陽が確認できるようになる。どうやら雲がかかっているのは山の上部だけのようだ。そしてその雲も次第に薄くなっていくのがわかった。上空はまだ風が強いようで、雲の動きが忙しない。

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そして1時間も歩かないうちに青空も見え始め、日も差すようになった。風も凪いで静かな朝だ。霧の森をもう少し歩きたい気持ちもあったが、晴れたら晴れたで気持ちが軽くなるのは事実。足取りも軽くなる。

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突然現れる大きな岩。いくつかのピークの上に決まって現れる。そういえば初日の兜明神嶽や岩神山にも山頂部に巨岩があった。隆起準平原特有のものだろうか。今ピークとなって残っている場所は浸食を受けにくい硬い地質で、いずれは岩山になっていくのかもしれない。

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どちらかというと密な樹林帯を歩いてきたところで、急に見通しの良い斜面に出た。小さなコルから南面に向けて緩やかな疎林帯になっている。時間はまだ7時半。たまらず2本ほど滑る。

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荷物をデポって空身で。早朝にもかかわらず、南東向きの斜面は滑走可能な硬さだった。標高差30mぐらい。もっと下まで降りていけそうなところをぐっと堪え、先に進む。

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サクドガ森が見えてきた。頂上にはやはり巨岩がある。そこから連なる南北に長い無名のピークがひとつのチェックポイント。そこから先は下り基調になるのだ。

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どこが頂上だかはっきりしないピークを越えると、雪の緩んだ斜面となった。ここからシールを外して滑って行く。

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そして、南下に転じる1269m標高点のあたりで、突然植生が変わる。幼木密林帯。いよいよ始まったか。それにしても急激な変化だった。密林は伐採された跡地に2次林が生育してきたように見え、原生林と人の手の入った森の境界線だったのだろう。

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密林の先は雪原に出る。放牧地帯のように見えるが、地図上にはアプローチする道は無い。かといって自然に出来たものにしては森との境界がはっきりしすぎているし、それほど雪の多くない地方の稜線上に展開する湿原としては規模が大きすぎる気もした。不思議な場所だった。

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さらにどんどん人里を感じるものが出て来る。林業で使われる境界見出し票。このあたりからピンクテープが確認できるようになった。心強い。

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そしてどちらかというと里山の鳥というイメージのキジもお出迎え。

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稜線上から谷を覗き込むと林道らしき道筋が見える。手前の北から東向きの斜面には雪は十分残っているが、奥の西から南向きの斜面にはほとんど雪が無いのが気になった。この先、最後にはどうしても南面を降りなければならないのだ。

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そして標高1000mから支尾根に入っていく。ついに人工林に突入。落葉松だ。細尾根急斜面であるが、よく手入れがされていて実はとても滑りやすかった。丹沢大室山の植林帯で鍛えた滑走テクニックが活きる。

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一旦斜度が落ち着く。散歩気分でウロコでパタパタ歩く。ついに雪は薄皮一枚となった。

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何とか雪を繋いできて、ついに林道に合流。尾根の北側につけられた林道には雪が残っている。まだ行けるか。

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道にはたっぷり雪がある。このまま林道を辿っても下界に降りられるだろうが、降りてからがだいぶ遠回りになってしまう。降りて行きたいのは写真の右側の斜面を越えた南面なのだった。仕方がない。密林歩き、藪漕ぎを覚悟した。

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その南面は標高600m付近でついに雪が切れた。林道も無いので、尾根を最短距離で下ることにした。幸い、雪融け直後で下草も生えていない。獣道らしきところを柔らかい落ち葉を踏みしめながら下っていく。これがとても気持ち良かった。

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すっかり春の里山トレッキングになったところで林道に降り立つ。この後も獣道でショートカットしながら進む。

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そしてついに川内集落の一角へ。

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閉伊川にかかる赤い橋を渡り。

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道の駅やまびこ館へ到着。汽車の時間まで4時間近くあるので、ここでお昼を食べ、土産物を買って発送し、荷物を全部出して甲羅干しした。

実は初日に乗った106急行のバス停がこの道の駅にもある。汽車なんて乗らずにボスに乗ったほうが効率的ではあるが、ここはひとつ1日数本しか走っていない山田線に乗りたい。

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道の駅から川内駅までは意外と距離がある。高規格な国道106道は歩道も無く、標高の高いところをトンネルで突っ切っているため、歩きたくなかった。集落の小道を歩く。2キロぐらいか。川内集落はそれほど規模は大きくないが、交番も学校も郵便局もある。

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そして何よりこの川内駅が有人駅なのであった。

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1日で停まる列車は上下合わせて7本。

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構内には蒸気機関車時代の名残である給水塔がある。

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16時48分の盛岡行に乗り込む。以外にも利用客は多い。平日ということもあって、観光客らしき姿は少ない。この本数でも住民の貴重な足になっているようだ。

盛岡まではのんびり1時間20分、対して盛岡からは東京までは2時間足らず。両極端な列車に乗ってその日のうちに帰宅した。

山について課題とか宿題という言い方はあまり好きではないが、3年前に行き残した山を歩くことができた。天候にも雪にも恵まれ、思い描いていたルートを完遂することができて本当に楽しかった。

東北にはもう少し行きたい山々がある。ここしばらくは東北に通うことになりそうだ。

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今日のトラック(前半)。

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今日のトラック(後半)。

3日間の総歩行距離は62キロだった(GPS計測)。

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